第一幕 紙芝居を作って演じてみませんか?
(1)紙芝居を自分で作って演じるのは、そんなにむずかしくありません。
紙芝居を作るのにそんなにお金はかかりません。お家でも教室でもどこでも上演できます。見に来てくれる人たちがいれば、いつでも上演できます。絵を上手に描けなくても、お話が上手にできなくても、今の時点でできる自分なりのパフォーマンスで良いのです。でも「ぶっつけ本番でも何とかなる」というのではなく、リハーサルを重ねることが上達につながります。
(2)自分の頭の中のイメージを絵にして、物語りを作ります。
シンプルに描いた絵を見せながら、見ている人にうまく伝わるように話し方を工夫してみよう。
(3)おもしろくて、わかりやすい紙芝居になれば、それで大成功!
みんなががハラハラ、ドキドキしながら、紙芝居を楽しんでくれるように工夫してみよう。
第二幕 紙芝居は「プレゼンテーション力」を育てるのに、役に立ちます。
日本人はスピーチやプレゼンテーションといった自己アピールが得意ではないと言われます。
アメリカでは幼稚園の時から、例えば好きな人形をみんなに見せながらしゃべるといった「SHOW&TELL」というスピーチの時間があります。そんな幼い時からスピーチあるいはプレゼンの練習をしているのです。
プレゼン力は、自分を相手に認めてもらって、提案を受け入れてもらうものなので、「自分の価値を高めて、上手に生きていくためのスキル」そして「良い人間関係を作るスキル」といった「生きる力」になるものなのです。
紙芝居を通じて、自分の思いを、相手にあるいはみんなに、どうしたら上手に伝えることができるかを考えるようになります。そして、もっと調べてみよう、もっと分かりやすくてインパクトのある見せ方を工夫してみよう、もっと効果的な話し方をしてみようというように、深く掘り下げるチャレンジを始めます。
第三幕 紙芝居は「コミュニケーション力」を育てるのに、役に立ちます。
自分の考えや意見を他の人に分かりやすく伝えることは、コミュニケーションの基本です。
コミュニケーションには、言葉によるコミュニケーションと言葉以外の手段による「非言語コミュニケーション」がありますが、受け取る情報の80%以上が目から入ってくる「非言語コミュニケーション」によると言われます。
良いコミュニケーションの前提は、聞き手との間に共感が生まれることです。そのために有効なのが「絵」と「ユーモア」と言われています。
紙芝居は、「絵」を見せながら、「ユーモア」を交えた語りで、話し手と聞き手の間に「共感」を生むことができるので、コミュニケーション力を育てる有効なトレーニングになります。
第四幕 紙芝居は、「こだわりのあるストーリー」を作るトレーニングになります。
紙芝居の作品を作ることは、自分の思いを「作品」という形で可視化(見える化)して、自分なりの「こだわり」を物語りの展開に込めることになります。
話し手が自分の主張を聞き手に伝えるためには、こだわりのあるストーリーが必要で、そのストーリーに共感することで、聞き手は話し手の提案を受け入れて、行動を変えようとすることにつながります。紙芝居の創作は、ストーリー作りの有効なトレーニングになるのです。