(4)子どもが学ぶプレゼンテーション

プレゼンのスキルを磨くことは、新学習指導要領で示されている「生きる力」を育てることにも役立ちます。

新しい時代を生きる子どもに、社会に出てからも学校で学んだことを生かせるよう、三つの力をバランスよく育むことが目的とされています。

①   学んだことを人生や社会に生かそうとする「学びに向かう力」

②   実際の社会や生活で生きて働く「知識や技能」

③   未知の状況にも対応できる「思考力、判断力、表現力」

簡単に言えば、自分の考えを整理して、相手にわかりやすく伝える力を養うこと、そして理解してもらって、行動してもらうために、プレゼンは有効なスキルと捉えられています。

子どもは、自分の思いを、相手に、あるいはみんなに、どうしたら上手に伝えることができるかを考えるようになります。そして、もっと調べてみよう、もっと分かりやすくてインパクトのある見せ方を工夫してみよう、もっと効果的な話し方をしてみようというように、深く掘り下げるチャレンジを始めます。

子どもたちの「聞く力」も成長します。

「友だちががんばって発表しているのだから、一生けんめい聞こう」と感じるのです。発表するスキルだけではなく、聞くスキルも磨かれます。

よく聞くようになると、質問も増えて、やりとりが活発になります。分かりにくかったところを指摘したり、良かったところをほめるようなことも多くなって、お互いにプレゼンのスキルを高め合うようになります。

自分の得意なところ、不得手なところを知り、みんなが互いに助け合ってスキルを高めるといったように、プレゼンはいろいろな学びを実現できるのです。

子どもが最初はうまくプレゼンできなかったとしても、ひとつでも自分の気持ちを表現する言葉が見つけられたり、自分の思いが聞き手に伝わったと感じることができれば、「伝わってうれしい」「もっと伝えたい」という感情が生まれてきます。

わかりやすく伝えられるようにとか、論理的に説明できるようにといったテクニックは、おいおい身に着けていけばよいのです。

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