第一幕 ペット・レスキュー・フードバンクの活動を20年続けています。
第二幕 フードバンク活動の延長で保護犬活動を始めました。
第三幕 15年間の保護犬活動から紙芝居レッスンワンコを始めました。
第一幕 ペット・レスキュー・フードバンクの活動を20年続けています。
子ども食堂やひとり親家庭などへの食料支援の取り組みをしている「フードバンク」は日本各地にたくさん設立され、活動しています。まだまだ食べられるのに、賞味期限が迫っているからと廃棄されてしまう食品を有効活用することは、フードロスを減らす取り組みになります。
ペット・レスキュー・フードバンクは、廃棄される予定のペットフードを有効活用する活動を20年に亘って続けています。活動を始めることになったのは、オーストラリアから輸入された犬用の缶詰の処分を手伝ったことからです。水分含有量が規定よりも多いということで、廃棄せざると得なくなった犬用缶詰が数十トンも出てしまったために、輸入元である商社の知り合いから有効活用できないかと相談されたのです。
動物愛護団体だけではとても受けきれない量だったので、獣医師の先生に相談したところ、100頭以上の繁殖犬を擁しているブリーダーさんを紹介されたのです。そのブリーダーさんから更に複数の優良なブリーダーさんたちを紹介してもらって、他に転売しないという確約書を取り付けた上で、全量を廃棄することなく有効活用することができたのです。
それをきっかけに、商社やメーカーから、輸入時に出たダメージ品や返品となったペットフードの処分を依頼されるようになりました。東日本大震災の時には、獣医師会から依頼された療法食も積んで、震災直後に2回、被災地に届けたりもしました。
動物愛護団体は、ほとんどが小規模な事業者なので、個別ではまとまった量を捌くことができません。毎月トラックで配送センターまで引き取りに行って、自前の倉庫に下してから仕分けをした上で、複数の愛護団体に届けています。
第二幕 フードバンク活動の延長で保護犬活動を始めました。
フードバンク活動を通じて親しくなった愛護団体からの要請で、保護犬を預かるためのシェルターを運営するようになったのですが、その活動を聞きつけた優良なブリーダーさんたちから、繁殖犬を卒業した純血種のメス犬たち、そして何らかのハンディを持って産まれてきた子犬たちを引き取れないかという依頼を受けるようになりました。
保護活動は、そもそもは保健所で殺処分を待っている犬たちを引き出してきて、譲渡先を探すことから始まったのですが、当時はブリーダーなどからの犬猫も保健所に持ち込まれていたのです。
前職で食肉の輸入や国内での家畜生産に従事していたこともあり、ブリーダーさんを子犬の繁殖を生業としている生産者と考えていたので、それほど抵抗感もなく、ブリーダーさんからの犬を引き受けるようになったのです。もちろん相互の信頼関係があってこその取り組みなので、犬たちに愛情をもって接している優良なブリーダーさんだけとおつきあいするようになりました。
子犬に限って言えば、目の見えない子、片足や片耳が欠損している子なども産まれてきますが、命の価値はどの子でも同じですから、引き受けてきて、飼い主になってくれるご家族様を探します。それでも、持っているハンディが大きくて、ご縁に恵まれない犬も出てくるので、そんな犬たちを終身飼養する施設「ユニークドッグ アットホーム」を運営しています。
ハンディがあっても、それもその犬の個性と捉えているので、必ず「かわいそうな」という修飾語が付けられる「保護犬」ではなく、ユニークドッグと呼んでいます。
第三幕 15年間の保護犬活動から紙芝居屋レッスンワンコを始めました。
これまで550頭のユニークドッグたちにご縁をいただいてきましたが、譲渡活動のプロセスでいつも感じていたのが、犬を迎える環境や犬の飼い方についての一般の方々の知識不足です。
そこで、子どもころからペットについて楽しく学んでもらう良い方法はないだろうかと考えていたところ、NHKのニュースで「紙芝居屋のbenbenさん」が紹介されていたのを見て、すぐに連絡をとって、押しかけ弟子にしてもらったのです。
「子犬の遊び場・子どものまなび場」は、子犬たちをしあわせにするために受け入れ環境が整っているご家族様との出会いの場ですが、子犬にとっては人とのふれあいによって社会化を学ぶことになり、子どもたちには、犬をテーマにした紙芝居を楽しみながら、犬を迎えるために大切な心がまえなどを学んでもらうことを目指しています。
もちろん、ペットだけではなく、さまざまな社会課題をテーマを楽しく学ぶ創作紙芝居の制作にもチャレンジしたいと思っていますが、「紙芝居屋レッスンワンコ」では、犬が登場する紙芝居をたくさん作って、それらをサポーターの皆さんに共有していただきます。
そして、サポーターの皆さんには、それぞれが暮らしているコミュニティで、子どもたちだけではなく、幅広い年齢層の方々に紙芝居を演じていただいて、犬の飼い方について学んでもらうきっかけにしたいと考えています。
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