紙芝居の歴史

紙芝居の歴史

第六幕 昭和時代「紙芝居は漫画の原点」

日本の多くのマンガ家やアニメ作家は、紙芝居から多くのインスピレーションを受けたと言われます。 「忍者武芸帳 影丸伝」「サスケ」「カムイ伝」などの忍者の漫画で知られている白戸三平も、紙芝居画家出身でした。 「ゲゲゲの鬼太郎」の水木一郎も紙芝居...
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第五幕 昭和時代「紙芝居の隆盛と黄金バット」

それまでの「立ち絵」は時代劇が主流でしたが、「平絵」は現代を舞台とした作品で、「男の子に人気の活劇」「女の子に人気の悲劇」そして「幼児向け漫画」の三つのジャンルがありました。 1930年の秋に作られた「黄金バット」は大人気になりましたが、当...
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第四幕 昭和時代「活動弁士から紙芝居屋へ」

250万人とも言われた失業者の救済事業のひとつとなった街頭紙芝居ですが、一気に紙芝居屋が増えた背景には、映画の変遷も関わっていたのです。 1895年に誕生した映画は、音声、音響、俳優のセリフが入っていない「無声映画」(サイレント映画)でした...
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第三幕 昭和時代「立ち絵から平絵への移行」

昭和になって1927年の金融恐慌、1929年の世界大恐慌によって失業した人たちが、日銭が稼げるということで、われもわれもと「立ち絵紙芝居屋」になりましたが、「街頭で演じることによる交通への妨げ」「子どもに売る飴の食品衛生上の懸念」「教育的な...
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第二幕 大正時代「立ち絵紙芝居の衰退と復活」

大正期に入ると「立ち絵紙芝居」は廃れていきます。 1923年の関東大震災前後に、「てきや」の支配下から離れた新興勢力が人形と上演を簡素化して、普及し始めた自転車で街角や公園に出かけて、入場料の代わりに飴などを売りながら、子どもたちに紙人形を...
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第一幕 明治時代「立ち絵紙芝居」の始まり

立ち絵「妖怪図」(西遊記)出典:群馬県立土屋記念文学館編 紙芝居がやって来た2002 江戸時代からの語り芸能のひとつとして、明治維新を経て、屋形船で興行されていたのが「写し絵」でした。 「写し絵」は「風呂」と呼ばれた幻燈機を使って、スクリー...
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年表 戦後~現在

1941年(昭和16年)ハワイ真珠湾攻撃 太平洋戦争開戦 戦時中には、国民の戦意高揚を目的とした「国策紙芝居」が作られて、それを印刷した「印刷紙芝居」が全国に配られた 同時に国家総動員制度の下で、農家にも食料増産が求められたので、農繁期保育...
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年表 昭和時代 ~太平洋戦争前

1930年(昭和5年) 飴を売るための手段であった「立ち絵紙芝居」は、子どもたちに不適切な内容と批判され、禁止される規制を逃れるために、「立ち絵」ではなく、紙に描かれた絵を使った「平絵紙芝居」が始まる 1932年(昭和7年) 保育園、幼稚園...
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年表 明治時代~大正時代

1875年(明治8年) 幻燈機を使って絵を障子などに映し出す「写し絵」初上映 1889年(明治22年) お祭りや縁日の小屋掛け芝居として、紙に描いた人形を動かす「立ち絵紙芝居」が始まる 1897年(明治30年) 無声映画の上映が始まる 19...