自分を制御する能力を紙芝居で育てる

スクール紙芝居を知ろう

お伝えしたい3つのこと
(1)紙芝居で子どもは想像力を働かせる
(2)紙芝居で子どもは自分を制御する能力を育てる
(3)アニメは飛行機、紙芝居は歩き

昔も今も変わらず、子どもは絵本や紙芝居に登場する人物の行動や心情に自分を重ね合わせながら、無意識のうちに自分ならどうするかに思いを馳せ、そこに自分自身を見出しているのです。それは自分との違いを認識するということにつながるので、「生き方の見直し」になるのです。

言い方を変えれば、子どもは「絵」から、瞬間的にそこに描かれている物語りを感じ取って、その子なりのペースで想像力を働かせるようになります。自分の頭や心の中で起こっていることを客観的に観察して、より広い視野からものごとを見る目を身につけていきます。

そのような自分が感じたり、思ったりしたことを客観的に観察して、自分を制御する能力を認知心理学では「メタ認知能力」と呼んでいますが、10歳前後で急速に発達するとされています。

映像メディアのアニメーション、ネットゲームなどに浸りすぎて、実体験が不足することになると、自分を制御する「メタ認知能力」が身につかなくなると警鐘がならされているのです。

アニメは情報が速いスピードで見ている人に伝えられる一方通行のメディアですから、見ている途中で停まって考えてみるといったことはできません。一方、紙芝居は、読み手も聞き手も途中で立ち止まったり、時には互いに会話したりできるメディアなので、アニメは飛行機、紙芝居は歩きと言われます。

アニメーションは、漫画から派生したものですが、「ゲゲゲの鬼太郎」の作者の水木一郎や「サスケ」を描いた白戸三平は、紙芝居の絵師から転職した人たちでした。そして日本の多くの漫画家やアニメ作家は、紙芝居から多くのインスピレーションを受けたと言われます。

参考資料

「心をはぐくむ読み聞かせ」 杉上佐智枝 著 小学館

「子育てに絵本の読み聞かせを」 野村昇司 著 銀河社

「読み聞かせのすごい力」 佐藤亮子 著 致知出版社

「物語が生きる力を育てる」 脇明子 著 岩波書店

コメント

タイトルとURLをコピーしました