第十二幕 テレビ放送と街頭紙芝居の衰退

1953年にNHKがテレビ放送を始めて、1955年には全国のテレビ普及台数が10万台に、そして5年後の1960年には500万台にまでなり、テレビ人気の高まりを受けて、街頭紙芝居は消えていったのです。

1955年に戦後の「教育紙芝居」の普及に貢献した「日本紙芝居幻灯」社が倒産しました。

1957年に紙芝居出版社として「童心社」が創立されました。

1967年に、文部省が「教材整備10カ年計画」で教材基準の改定を行って、紙芝居は小学校の教育教材から外されてしまい、小学校から紙芝居が消えてしまうことになりました。

紙芝居を出版していた会社は、販路を保育園、幼稚園、図書館へと移行させていきました。

公立図書館での出版紙芝居の貸し出しが始まったのは1960年で、当時は、出版紙芝居の貸し出し数が図書を上回るところもあったと言われています。

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