第十六幕 デジタル時代の紙芝居

全てがスピードアップして忙しくなっている時代に、ローテクな紙芝居は、子どもたちの心が成長するためのゆったりとしたリズムに合う児童文化として再評価されています。

紙芝居は、アニメのような動画ではなく、静止している絵を使うことで、演者が語りを自由にアレンジすることができますし、演者が生で語りかけることで、観客の心を動かし、作品からの喜怒哀楽を演者と観客が共有できるのです。

第二次世界大戦後、立ち絵は幼児向けの紙人形芝居「ぺープサート」(paper puppet theater)として復活しました。

切り抜いた紙の表と裏で、異なる人物の絵が描かれていて、それを表から裏、裏から表と回しながら登場人物を使い分けるのです。

復活の立役者の永柴孝堂は、別名として「うちわ型人形」と呼びました。

1957年から始まったテレビ番組「冒険漫画人形劇鉄腕アトム」は、ペープサートで演じられました。

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